挑戦 - JGS Weekly #17
みなさんこんにちは。今週のJGS Weeklyはアメリカ、カリフォルニアのUC Davisから。慶應義塾大学から1年間の交換留学でUC Davisで学んでいる深澤美奈さんにお話を伺いました。留学先で専攻の政治学を勉強することに加えて様々なことに挑戦してエキサイティングな留学生活を送っている才色兼備の美奈さん。あらゆる可能性への挑戦と、それに彼女をかきたてるモチベーションもご紹介したいと思います。
Q1. カリフォルニアに留学って響きがオシャレですね..(笑) カリフォルニアを選んだ決め手は何ですか?
まず、多様な人種の中で国際政治を学びたいという思いからアメリカを選びました。そして、中国語を上達させたいという思いもあったので、アメリカでもアジア系が多いカリフォルニアを選びました。治安や気候、教育環境の良さも考慮し、慶應と交換留学協定のあるカリフォルニア大学を選びました。
Q2. やはりカリフォルニアの気候はすごく過ごしやすくていいですよね。僕もカリフォルニアへ留学経験があるのですが、気候だけで大好きになりました、住みたいです! しかし、アメリカに留学して同時に中国語も上達させたいという考えは珍しいですね。アメリカ留学において中国語環境も重視したきっかけは何でしょう?
もともと漢字が好きで中国語を始めたのですが、法学部政治学科での講義やゼミで日中関係を学び、また大学で日中韓の国際プログラムに参加していくにつれてますます関心が強くなりました。カリフォルニアに来てからは日本にいた時より気さくに中国からの学生と戦時中のお互いの国の行動を話したり、現在の政治状況について意見を言ったりと、肩の力を入れずに自由にディスカッションができています。アメリカの西海岸という環境がそうさせているのかもしれないですね。
中国語を勉強し始めて3年になりますが、こちらでは日本にいた時よりも長く濃い時間を費やしています。授業以外でも積極的に中国語ネイティブと話し、先生のオフィスで話し、チューターと話し、とまさに実践的な環境を作っています。言語を学ぶと、その国の文化や慣習や風習も先生や友人が教えてくれるので理解が深まり、語学以外の知識も学ぶことができます。ほんのすこしの興味から始めた中国語ですが、今では自分の今後のキャリアに大きな可能性をもたらしてくれることを期待しています。今後、私の展望では中国の方々と仕事をすることは多いのではないかと思っています。一生懸命に楽しみながら学ぶことで、そうした際に困らないよう、むしろ自分から積極的に関われるようになりたいなと思っています。
Q3. なるほど。実際にネイティブと話して言語を学ぶと、彼らの価値観や文化的な背景も同時に感じることができますよね。アメリカで中国語のネイティブとの実践で中国語を学んで、今までのところ何か手応えなどは感じていますか?
授業以外でも中国語を実際に使う機会を多く持ったことで日本にいた時よりかなり力がつきました。現地の中国人向けイベントにも積極的に参加し、今では中国語で歌も歌えるようになりました(笑)自分は今、日本語と英語に加えて中国語も使って話せるようになっていると感じるときに自信を持てます。
Q4. 想像以上に中国語に関しての話がたくさん聞けました。ではそろそろ話題を中国語以外に変えましょう。普段の授業以外ではどのようなことをして過ごしていますか?(中国語以外で(笑)) 旅行とかですかね?
現在は、小学校でのボランティアを行っています。小学生の算数を担当し、日本と異なる教え方を前に試行錯誤する日々です。複雑な掛け算を教えた時、日本で学んだ解き方と違う解き方でやっていることを知らずに問題解説をしてしまいました。その時、生徒たちから「わからないよ」と言われ、その時は悲しくて落胆しましたね。そして単語の違いにも苦戦しました。大学の授業で扱う政治学の単語と比べると大分マシではありますが、算数の説明もとても難しいです。大変ではありますが、教えながら自分も成長すべきときであると感じました。日本人として算数で負けたくはないので、うまい教え方を考えて接していきました。その結果、最近では子どもたちの方から、もっと難しい問題を出して!と言われるようになりました。会うたび教えるたびに生徒たちとの距離が縮まっていくのは癒やしでもあり、達成感を覚えるときでもあります。
Q5. 小学校で先生のボランティアもやっているんですか!?大学での専攻の勉強に加えて中国語を勉強してボランティアも参加しているとはなかなかアクティブですね。交換留学の中でそれだけ盛りだくさんの活動をしている人もそう多くはないのではないでしょうか?そのモチベーションの源も気になります。
交換留学は「たった1年」とも言われますが、限られている分その日々をどう過ごすかが非常に重要で、チャレンジングなことをたくさんしよう!!という意味で「貪欲で」いるべきだと思います。旅行やロードトリップだけでなくインターンやボランティアに参加したり、学んでいる新しい言語に文化ごと染まってみたり…これらは私の「貪欲」の一部です。これに加えて、3月末からワシントンDCでインターンをしてきます。交換留学が決まってから、UCシステム(UCの全キャンパスの総称)には、ワシントンDCに場を移しインターンと授業を並行するプログラムがあることを知り、飛ぶ前からエッセイや推薦状、教授や恩師、先輩にたくさん助けられつつ準備をしてきました。応募した理由は、西海岸だけでなく東海岸にも留学でき異なる文化に触れられること、DCは政治を学ぶにあたり最高の環境であること、そしてフルタイムでのインターンを通じて自己研鑚できる所に魅力を感じたからです。面接の結果、幸運にも機会が頂けたので、3月末から頑張って参ります!!(筆者注:現在はインターン中)
モチベーションの源泉は、応援してくれている家族です。留学行かなくてもいいんだよと何度も言いながらも、最終的に私の選択を尊重してくれた家族、特に母親に示しがつくように、色んな挑戦をして大きく成長して帰りたいという思いが原動力になっています。
−なんと!? ワシントンDCでのインターンにも挑戦するんですね!! 美奈さんほどたくさんのことにチャレンジしている人は珍しいと思います。勉強、第2外国語、ボランティア、ワシントンDCでのインターン…多くのことに挑戦して成長し、自分を応援してくれている人に応えたいという思いがモチベーションになっているのですね。 ご協力ありがとうございました。お身体に気をつけて、DCでのインターンも是非実りあるものにして来てください。我々JGSも日本から応援しています!!
編集後記
今回のJGS Weeklyはいかがでしたでしょうか?JGS Weeklyで取り上げた留学生の方々は積極的で様々なことにチャレンジされていますが、その中でも美奈さんの挑戦意識は目立つものがあったように感じます。1年という限られた時間の中で、自分の可能な限り様々なことに挑戦しようとする気概に筆者もインスパイアされましたし、そのモチベーションの源泉となっているものもお話いただきました。
自分と同じような考えをしている方を見つけてその方を目標にするのもあり、今回のように多くの挑戦に積極的に取り組んでいる方にインスパイアされるのもあり、JGS Weeklyが読者のみなさんの一歩踏み出す気持ちのきっかけになれれば、JGS Weekly編集部はとても嬉しく思います。
それでは次回のWeeklyもお楽しみに!!
記事担当者 米川和秀
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