国際都市ワシントンDCで学ぶ - JGS Weekly #11
今回はAmerican Universityに通っておられる吉江観花(Yoshie Mika)さんからのリポートです。American Universityは米国ワシントンDCに位置しています。歴史は古く、初代アメリカ大統領、ジョージ・ワシントンによって発案された「偉大な大学を首都に設立する」という考えに基づき、1893年 に議会の裁決によって特許状を与えられた私立総合教養大学です。国際関係学や国際教育に定評があり、海外に多くの分校や提携校があります。大学はリベラルアーツ、コミュニケーション、国際公務、公共行政、ビジネス、法律の6スクールで構成され、立地条件もあって政治、法律、公共関係の専攻に人気があります。
Q1.自己紹介をお願いします。
—現在、American Universityで国際関係学を専攻している吉江観花(19歳)です。高校1年の時10カ月間ボストン郊外にある寮制の私立高校に留学していました。 留学した理由は実はとっても単純で、当時の親友のお姉様が国際的に活躍していらっしゃる姿を見て憧れたからです。
Q2.どうして今の大学で勉強しようと思ったのですか?
—国際関係学(特に異文化社会 ・ 国際化社会学)に興味があり、また米国の教育制度に魅力を感じたので留学をしようと決めました。国際関係に興味をもった理由は、高校時代の留学で、大きなカルチャーショックを受けたからです。自分の知っている世界の小ささを感じ、もっと世界のことを知りたいと思いました。 また、異文化社会学を勉強したかった為、色々な人種の方が混在する首都が最適だと思い、その中でも校風がとてもオープン、マンモス校すぎず生徒と教授の比率も12:1と低いアメリカン大学を選びました。
Q3.生徒数に対する教授数の比率が低いため、他の大学に比べてよりインテンシブな講義を受講できますね、少人数教育の良さは何でしょう?
—よかったことは、全ての教授が本当に教えることに熱心で頼り甲斐のあることです。自分から助けを求め、挑戦しにいけば、本気で対応してくださいます。 今学期取っている異文化コミュニケーションは、本当に楽しいです!クラスには色んな国からいらした生徒さんが25人ほどいますが、ここぞとばかりに日本のいいところ・変なところを披露しまくっています。(笑)
Q4.ワシントンDCで勉強となるといろんな刺激もらえそうですね。ワシントンDCで勉強をしていてどのような点が良かったと思いますか?
-ワシントンDCはとても多くの人種・職種の方々が混在している街です。大使館やホワイトハウスに出向けばスーツに身を包んだ方ばかりですし、ジョージタウン大学の近くに行けば学生ばかりです。ゲイの街だってあります(笑) 街並みも近代的な高層ビルやガラス張りの建物が立ち並ぶ場所や、数十年前の港町を思わせるおしゃれな通りもあります。国際関係をベースにお勉強がしたい方には本当に最適な街だと実感しています。
Q5.なるほど、ありがとうございます。大学においては、どの場所で学ぶかも大事ですよね。ワシントンDCの魅力についてお話をしていただきました。Yoshieさんは、大学では普段はどのような活動をしていらっしゃるのですか?
—秋学期から「座論」というDCの大学内で唯一の日本人学生団体に所属していて、American Universityの学生と、DC内もしくはDC近郊で働かれている日本人の社会人の方をつなげる活動をしています。
Q6.「座論」ですか!具体的にはどのようなことをやっているのですか?
—具体的な企画としてDCに支社を持つ会社の方にご支援・ご協力いただき大学構内で日本の食べ物を紹介するフードフェアを開催したり、大使館・教育機関・日本に本社を持つ会社に勤務されている方々をお迎えしての講演会などを行っています。そうしたイベントの企画・実行を行う過程でたくさんの見識豊富な方と出会い、将来の様々な選択に影響を与えていただいています。
Q7.最後に今学んでいることを将来にどう生かしていこうと考えているのか教えてもらってもよろしいでしょうか?
—特に文系の学部は、将来の仕事において自分が大学で学んだことが100%活かされるということはあまりないと思っています。ですので将来の仕事のためという基準で授業を選ぶことはせず、今自分が本当に興味があり勉強したいと思うことにどんどんチャレンジしたいです。そのかわり大変な学生生活になることも十分に覚悟しています。それが何年先かに結果的に、自分の与えられた仕事に活かされればいいなと思っています。
【編集後記】
Yoshieさんは大変親しみやすくとても楽しくインタビューさせてもらいました。そして、今回はワシントンDCの魅力とともに学生団体を通じて日本とアメリカをつなげる活動についてお話をいただきました。やはり、ワシントンDCではホワイトハウスだけでなく世界銀行など国際機関も位置しており、政府・国際機関の中心地となっています。自分が学びたいことに対して、周りの環境で選ぶことも将来のためになるはずです。そして、団体の「座論」を通じて将来のキャリアを選択する上で重要である「人と会って話す」ということを行っておられます。 ワシントンDCのアメリカン大学は日本からの交換留学生も受け入れています。少人数の授業を受けられるためとてもいい学びになるでしょう。留学を考えておられる方、是非留学先にいかがでしょうか。