芸術の都、パリで学ぶ - JGSWeekly #10

 みなさんこんにちは、今週のJGS Weeklyはフランス、パリでビジネスを学んでいる森健人さんにお話を伺いました。パリといえば、オシャレなイメージを持つ方も多いでしょう。筆者もです(笑)。今回は、そんなパリから、オシャレな美術館やカフェ、レストランをはじめ、オシャレなだけではない、エネルギッシュでエキサイティングな日常についても話していただきました。

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Q1. 専攻内容や、フランスを選んだ経緯を教えてください

 大学の交換留学制度を利用して、フランス、パリのHEC Paris経営大学院でビジネスを学んでいます。主にMaster in Managementというプログラムのコースを受講しており、ビジネスの中でも特に、ファイナンスやマーケティング、リーダーシップ論といった、実務的な知識を身に付ける講義を受講しています。来学期にはコーポレートファイナンスや会社法などを受講しようと思っています。  他にもワインマーケティングやフランス文化、社会システムなどフランスならではと言えるコースもあります。以前からフランスという国やヨーロッパ経済に興味があり、パリのSciences Po. へ短期留学にいきました。それを通じてフランスで、経済の力の源であるビジネスについて学びたいという思いが強くなり、HEC Paris経営大学院に応募しました。

Q2. パリに二度、留学されたのですね、おしゃれ!! 森さんは同じ都市に二度、短期と長期で留学されて、その違いも感じることができたのではないかと思います。短期留学と長期留学の違いについて何かありますか?

 パリは本当に素晴らしい観光場所で溢れています。ルーブル美術館やオルセー、凱旋門やエッフェル塔。少し時間をかければベルサイユ宮殿にもいけます。短期留学は一ヶ月間あったのですが、それだけではまわりきれないほど名所で多いので、今回は短期ではいけなかった場所を訪れるなど、もっと時間をかけてパリの街中にある本当の文化を肌で感じることができると思います。また、今回は偶然ですがパリ滞在中にテロ事件が起こりました(編集者注: 1月7日、パリの”Charlie Hebdo” 本社に武装犯が押し入り、編集者や警察に犠牲者が出た事件)。以前からテロに対しては警戒体制がしかれていましたが、今回このようなことが起こってしまって本当に残念です。しかし、以前よりも警戒態勢が厳しくなっていますが、テロに対して屈服しない姿勢をとるということもあり、人々は普段通りに過ごしていて、あまり私生活には影響はないように感じます。実際にテロに対する抗議デモを体験しましたが、フランスのパワーというものを肌で感じることができたという点でとても貴重な経験ができました。     demo

Q3. テロのニュースには衝撃を受けました。しかし、テロの目的が人々に脅威を見せつけて判断を誤らせることである以上、テロに屈することなく、デモに見られるように団結して対抗する姿勢には共感しました。さて、長期留学ですと週末も数多くあると思いますが、普段はどのように過ごされているのでしょうか?

 パリ市内の美術館に行ったりして過ごしています。フランスの大学生は基本、美術館に無料で入れるので、なんとあのルーブル美術館にも学生証をみせるだけで入れちゃいます!! ルーブル美術館にある、” La Liberté guidant le people”(『民衆を導く自由の女神』)をみたときは、この絵画の元であるフランスに今自分がいるのだと感じ鳥肌が立ちました。個人的に一番好きな作品ですね。それと、美味しい料理も食べに行きます。Saint-German-des- PrésにあるLes Deux MagotsやL’Atlasがオススメです。前者は歴史あるカフェで、パリのカフェといえばここ!!というくらい有名です。後者は、短期留学していたときに交換留学生に教えてもらった場所で、今でもここには通っています。もちろん他にもたくさんの素敵なカフェやレストランがあるので、パリに来た時には是非いろいろなところで食を堪能してほしいですね。  それから、基本的に金~日が休みなのですが、毎週木曜日の夜にPOWというイベントがあります。毎回異なる主催団体がキャンパスにある施設を借りてクラブのように設営します。普段は課題が多く勉強に追われる日々ですが、この日ばかりはキャンパス全体がパーティ会場のようになってどんちゃん騒ぎになります。また、POWの前にはキャンパス内の様々なところでPre POWが開催され、そこで友達と飲んでいい時間帯になったら会場に乗り込んでいきます。POWに参加するとたくさんの多国籍の友達ができます。  また、交換留学生ですと週末に旅行に行く人も多いです。私は秋学期にはニースとモナコにいきました。キャンパスでは冬が始まるというなかで訪ねたニースはまさに天国で、半袖半ズボン、海は奇麗だし、食事は最高でした。そこからバスで移動すると簡単にモナコにつきます。モナコではカジノにはまってしまって、大赤字になってしまったのは今となっては良い思い出です笑 改めて、学期中でも週末にこのような観光名所にいけるというのはヨーロッパに留学している利点だと感じました。春学期には、秋学期にHECに半年間交換留学していた学生達がドイツやスペインなどに帰っているため、彼らを訪ねるついでに観光案内もしてもらう予定です。     la liberta

pow

Q4. 「華の木曜日」にはPOWでパーティナイト、カフェや美術館といったさすがパリ!なお洒落ウィークエンド、たまに海外にいって温暖なニースやモナコでカジノ遊び。素晴らしい!!夢のような生活ですね!! もちろんその分普段勉強をされていると思いますが。笑 今お話いただいたことに加えて、普段の勉強と、かなり盛りだくさんな生活で、かなりアクティブに活動されているのですね。ヨーロッパ美女とも楽しく過ごされてそうですが(笑) HEC Parisにはそういったアクティブな学生というのは多いですか?

 そちらは企業秘密で…(笑)  ここの学生は「なんでもできる」人が多いです。勉強もできて、パーティを主催して、クラブ・サークル活動もこなしている、スーパーマンのような人ですね。普通だとどこかしら偏りが出てくるのですが、彼らは本当になんでもできる印象を受け、毎日刺激をもらっています。そんな人たちと出会って、日本にはない、別の「リーダー」像を感じました。

 ー様々な活動に参加しながらそのどれもおろそかにしない、というのは、結局は様々なところに目を向けてそれらすべてを上手く回していくことにつながりますよね。そういった中で生活をされて、森さんも日本には珍しいリーダーとなって日本に帰ってきていただけることでしょう。パリでの生活、ぜひ楽しくお過ごしください。ありがとうございました‼︎     tour eilffle

編集後記

 みなさん、今回の記事はいかがだったでしょうか。オシャレなイメージだけではなく、普段は勉強が大変でも週末は思いっきり遊ぶといったメリハリや、様々なことに精力的に取り組み、どれも上手く回せてしまうスーパーマンが多いなど、新たな発見もあったのではないかと思います。旅行も楽しそうでした。やはりヨーロッパ内では飛行機をつかってかなり安く移動できることもあり、日本にいると航空券代だけでも高額になってしまうヨーロッパ旅行を安く済ませられるというのは、ヨーロッパに留学したときの楽しみの一つであると思います。  一方で、1月にはパリで出版社が襲われるというテロ事件があり、そして、日本人2名がISISによって拘束され、殺害されるショッキングな事件もおきました。テロ事件の時まさにパリにいた森さんから現地の様子を知ることができたこと、そして日本人がISISの犠牲になったことを受け、今までは「世界のどこかでおきたこと」と捉えていたものが、「日本人も無関係ではいられないこと」になったように感じました。「グローバル化」が叫ばれ、この流れは止まらないものではありますが、こうした負の側面ともいうべきことも含めて「グローバル化」であるということは、これからのグローバル化時代を生きていく上で頭の中においておきたいものです。

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Published: February 09 2015

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